2017年5月17日水曜日

凍り付く

商談の途中に発したひと言で
その場の空気が一変してしまう
なんて経験ありません?

そのひと言によって
もの事がうまく進むようでしたら
気持ちのいい商談だったって
後日、語られることになるんでしょうけど

これが逆ですとね
もうこの世の終わりだと思いたくなるほどの
ショックを受けることになりますわな

以前、金融の会社に勤めていた頃の話ですけど
取締役がお得意様に挨拶をしたいというんで
わざわざ先方に時間を作ってもらって
お伺いしたことがあるんですね

両社の役員が名刺交換をし
和やかなムードの中で席に着いたとき
事件が起こったんです

先方の役員がポロリとおっしゃったんですね
「金融屋というのは儲かるんでしょうな」ってね

もちろん
親しみを込めておっしゃった
ひと言だったんでしょうけど

当時
悪質な高利貸し業者が
マスコミを騒がしていたときでしたから
このひと言に役員が敏感に反応しましてね

「弊社は街の金融屋とは違います」って
やっちゃったんですね

ご想像通り
あっという間にその場の空気が
凍り付きましてね

ちょっと面白かったんですけど

あまりにも大人気ないんでね
大きな声で笑い飛ばしてやりましてね
その場を繕ったわけです・・・

思ったものです
「取締役といっても両者とも脇が甘いな」
なんてね

いやね
こんな爆弾発言を平気でされる方というのは
もともと会話に苦手意識をお持ちでしてね

打ち合わせの場に臨むとき
自分の発する言葉に気が行ってしまって
何を話そうか、どうやって流暢に話そうか
ばかりで頭が一杯になってしまいましてね
相手の話をちゃんと聞いていないんですね

こんなことをしているようじゃ
ますます緊張しちゃって
人と会うのが怖くなりますわな

やはり
思うんです

打ち合わせのときは
どんな話をするのかという準備は
もちろん大切なことなんでしょうけど

同時に
下手に流麗な言い回しや
しゃれた切り返しをしようなんて
思わないことだと思うんですね

大切なのは
相手の方と真摯に向き合い
相手の方の話をちゃんと聞いて
相手の方の気持ちを受け止めることだと
思うわけですね

・・・そう思いません?