相手の立場に立つ
会社が危機に追い込まれると
昨日までの当たり前が 急に当たり前でなくなる瞬間というやつを
経験することになります。
朝起きて
眠い目を擦りながら朝食を食べて
通勤ラッシュを乗り越えて
会社に着くと
そこにはチャンとオフィスがあって
同僚が徐々に出勤して来て
9時には仕事が始まるという
毎日の極ありふれた光景が 突如瓦解してしまうわけです。
「エッ!ボーナスが出ないの?」
「エッ!工場を閉めちゃうの?」
「エッ!課長が辞めちゃうの?」
始まった危機は 経営者を追い込みます。
少なからず経験豊富な経営者は
必死に過去の知識をひも解きながら
何をしたら危機を回避できるか
何をすれば軌道修正ができるのか
まず何をするべきなのかを必死に考えて
社内の誰は信頼できて 誰は信頼できないか
さらに 誰は裏切るかもしれないなといったことを
考え巡らすことになります。
大体は この程度の対処で危機を回避出来てしまうものですが
今回の不景気は 若干状況が違うようです。
状況の変化がとても速くて
対処方法を検討している内にどんどん状況が変化してしまい
気が付いてみたら崩壊のスパイラルの入り口に立っていた
そんな感じなんですね。
よく「蜘蛛の子を散らすように」という表現を使いますが
経営の危機というのは
正に蜘蛛の子を散らすように周りから人が居なくなるんですね。
「あいつを助けてやった時は この恩は決して忘れませんと
神妙に言っていたくせに 私が困った時は全く無視なんだな」
「毎日のように来ていた金融の営業マンは
顔を全く見せなくなったし
最近は電話もしてこないな」
「社員の給与も世間より高めにしてきたし
福利厚生も十分対応したつもりだが
社員というのは会社が少し元気がないと分かると
サッサと辞めてゆくもんなんだな」
こんな現実を素直に受け入れ
さらに 次の手を打ってゆくというのが
経営者の仕事であり 経営者が孤独だと感じる時であり
これぞ生き地獄といえる瞬間かもしれません。
社長と役員との間には天と地の差があると良く言われますが
会社を生き残らせる為に何が出来るかを検討し
最終判断を下すという孤独の戦いは
例えいろいろな方に相談したとしても社長にしか出来ないことですし
相当なプレッシャーになるものです。
マスコミというのは 面白おかしくする傾向が強いですから
会社が危機に陥った時というのは 経営者があたかも無策であり
期間労働者を無情に解雇しているかの報道をしますが 良く考えてみて下さい
報道している人達のほとんどが正社員ではありませんし
その報道は自分達を 解雇したら許さんぞという
自分達のメッセージであり
世間の常識とは 乖離しているのかもしれませんね。
もちろん冗談ですけど。
やはり
社員の立場であれば社長の立場を
社長の立場であれば社員の立場を
営業ならお客様の立場を
お客様の立場の時は営業の立場を
常に相手の立場を 思いやった上で発言し行動するのが
粋な大人ということになるんではないでしょうかねぇ~
最近は 弱っている奴 困っている奴 追い込まれている奴を
容赦なくバッシングしたり 面白がって誹謗中傷したり
要らぬ噂を流したりと虐めるのことが
当たり前のようになっていますが
嘆かわしいことです 良書「武士道」を読み直すことにしましょうよ
社長業はシンドイ
社長というのは 本当は偉い筈ですから
社内では大切にされる筈ですが なかなかそうはいきませんね。
社長は役員に気を使い
社員に気を使い
お客様に気を使いと 孤独なものと言われています。
そんな社長業ではありますが
自分の人生のほとんどを投資している会社ですから
社員の方には気持ち良く働いてもらった方がいいわけで
その為には
管理職や社員に直接声を掛け質問を
投げかけたりしなければならないと言われています。
しんどいですな。
しかし いろいろな経営者の方とお話をして驚いたのですが
社員が沢山おられても 1日のほとんどは 自分の周辺にいる
数人としか話をされていない社長が多いんですね。
これでは 社長と社員との距離感が
ドンドン大きくなってしまいます。
社員は
社長から直接声を掛けてもらうことを心待ちにしているものですし
自分の仕事について聞いて欲しいものですし
褒めてもらいたいと思っているものですからね ~
どうしましょう こうしましょう
会社で社員と会ったなら 名前を入れて
「~さんおはよう」
「~さんお先に失礼」
「~さん最近どう?順調ですか?」
「~さん少し意見を聞かせて下さい」と
声を掛けるようにしましょう。
こんなふうに声を掛け続けていると
いつの間にか社員から尊敬されるようになるはずですぞ。
「ウチの社長は 社員を大切にしてくれる」
といった評判が立ち
自然に社内外の情報が集るようになるものです。
もちろん
社長から声を掛けてもらった社員はヤル気になりますし
さらに 社長からの質問に答えなければなりませんから
社員も勉強をするようになるんですね。
「ワシは社長で偉いんじゃ」なんて
踏ん反り返っている場合ではござんせんね。
エンパワーメント型リーダー
猫やのに 妙に人間臭い奴やと思います。
現在のような変化の速い環境下では
「問題解決を保留することは良くない」という
企業文化を育てることが大切だと思うのですが いかがでしょうか。
組織には 現場に見え隠れする問題をスムーズに表面化させ
スピーディに現場で解決してゆくという
エンパワーメント型の組織を育成する必要があると思うのです。
その時 求められるリーダーというのは
冷静に事実を分析し
誤解や思い込みを分別し
解決策の可能性とその影響を中立の立場で描いてゆけるような
現場の人からカウンセリングを頼まれたり
困った時に助uけを求められたりするフェアなタイプなのです。
実はこれって 匠の世界の徒弟制度における
師匠と弟子の関係なんですわな。
日本で働くんですから
エンパワーメントなんて格好いい言い方をしましてもね
日本人は日本人なんですな
世界の先進国と比較しても文化レベルの高い日本人は
仕事との付き合い方で 外国の方から真似られることはあっても
真似ることは少ないと思っているんです。
ただ 人間の持つ嫉妬に飲み込まれてしまう人が多いことが
求められるリーダーの出現を阻んでいることも確かですね。
大人になりましょうや。
嫉妬する姿は美しくないって 思いますでしょう!
伝えること
自分の意見を 人に伝えるというのはとても難しいもので
「この間言ったじゃない!なぜ覚えていないわけ?」といった
不愉快な思いは 誰もが経験されたことがあると思います。
人の記憶というのは 100人の人に話をすると
エビングハウスの忘却曲線では
1時間後には約6割の人が話を忘れてしまっていて
1ヵ月後には8割の人が忘れているそうです。
中には覚えていても 忘れたと知らぬ存ぜぬを
決め込む輩も居るにはいますが
それにしても 人に情報を伝えるということは
大変なことということですね。
もし 自分の意見を人に伝えたいと思うなら
話の内容をひとつに絞り
期間を置いて繰り返し繰り返し話すことが大切なようです。
人は一度聞いただけでは理解出来ませんから
「耳にタコが出来た」と言われるくらい
ひたすらコミュニケーションの回数を増やすことが
正確に情報を伝えることになるんしょうな。
あの人とは 頻繁に会わなくても
お互いに考えていることは分かっている ・・・
これは 間違いである ということでしょうね
見えなくなります
営業について少しお話をしてみたいと思います。
昔のことですが ITの営業をしていた頃 部下と同行し
新規のお客様にお伺いすることが良くありました。
応接室に通され 「しばらくお待ち下さい」と女子社員の方が
退室されてから部下に問い掛けてみたんですね。
「何か気が付いたことはない?」
「社長のお話では 大手の卸商社と取引をされているそうで
忙しいとのことでした。 玄関に置いてあったダンボールは
商品じゃないでしょうか。」
お問合せを頂いていた内容が結構大きな案件だったと
記憶しますので 彼はもう舞い上がっておりまして
会社を見極めるべき目を覆ってしまっていたようです。
その会社の入っているテナントビルは空き部屋が多くて
空き部屋と思しき郵便ポストには
無造作に突っ込んだ郵便物があふれ出ておりました。
会社のあるフロアーの突き当りには
家電製品 食器 赤ちゃん用品と全く関連性のない
潰れそうな段ボール箱が積み上げてあり
何を扱っている会社か実態が全く読めなかったんですね。
玄関を入ると 机が並んでいるだけで
人気のない事務所が目に入り対応に出てきた女子社員の爪には
真っ赤なマニキュアが塗ってありました。
ここまで申し上げればお分かり頂けますように
取り込み詐欺の可能性が極めて高い会社ということですね。
もちろん 取引については丁重にお断りをし早々に退席しましたが
その会社が 2週間もしないうちに
その事務所から居なくなっていたのはご愛嬌でしょうか。
部下は あんなに感じのいい社長さんだったのにと
肩をガックリと落としておりましたが
商談を断った時は 私を軽蔑した目で
しばらく口も利かなかったことを
思い出して笑ったものです。
人間という奴は 自分にとって都合のいいことは
ハッキリと見て取ることが出来るようなのですが
自分にとって都合の悪いものは見えないんですね。
この時は 部下にとって都合の悪い情報が
全てカットされてしまっていて
先方の社長のおっしゃる耳障りの良い情報だけを信じようとしていたんでしょう。
もう昔の話になってしまいましたが サブプライムローン問題では
格付会社の評価とか 調査会社の評点とかを鵜呑みにして
過剰な投資がなされたことが判明しました。
モノ事を見極めるということは 営業をするときだけではなく
日々の生活の中で 人から聞いた情報を鵜呑みにするなんてせず
どんなに格好が悪くても構いませんから 五感を研ぎ澄ましましてね
得た情報を他人に語るつもりで 情報をいろいろな角度から見て
自分の感性で確認する必要があるのかもしれませんね。
毎日のように報道される政局の動向なども
なんとなく漂うムードでコトの善し悪しを判断してはならんということでしょうな。
エンカレッジ
勉強や仕事が出来る人というのは
概してエネルギー水準が高く
自分を鼓舞することがうまいですよね。
「お前は天才だ お前なら出来る お前が負けるわけないじゃないか」
こんな声を自分にシャワーのように浴びせて
モチベーションを高め 競技に臨むアスリート達の話を聞くに
教育の本質はエンカレッジ(勇気付ける)こと
なのかもしれないと思うわけです。
しかし 残念ながら社会人教育の現場の多くは
教育者側の怠慢を都合よく表現するOJTが中心であり
そこで行われている指導の多くは
ディスカレッジ(ヤル気をそぐ)してしまう
ケースが多いように思うのです。
子供の教育現場で言われている
「褒めること」エンカレッジすることの大切さは
大人になっても威力は絶大だということを
再認識しなければなりませんね。
ただ 最近の若者達は先輩や上司に
心から尊敬できる人が居ないと言う方も多く
教わる側も目標を見上げた時
思わず低い天井でガッカリしてしまっているのかもしれませんね。
「オイ若造! オレの凄さを見せてやる
オレから盗め
そして オレを踏み越えてみろ」
こんなことを堂々と言ってやりましょうや
お金の使い方
お金の使い方を見ると
その人の品格が分かるとよく言われます。
金品で着飾って派手な格好をしている方は
やはりちょっと苦手かな。
買うという行為そのものが快感となってしまって
目的のない買い物をしてしまっている方を見ると
思わず目を伏せてしまいますね。
やはり 一緒に食事や面談をして楽しい方というのは
お金の使い道がちゃんと自分の将来に対して
投資されていると思います。
美術館・博物館・見聞を広める旅行
そしてもちろん多くの書籍の購入に
お金を当てておられます。
バスでも電車でも自転車に乗ったままでも
携帯の画面ばかり見ている若者を見ていると
頑固なオジサンは ひと言いたくなります。
「そんなことしてたら もったいない!
時間がもったいない! お金がもったいない!
そして せっかくの景色を見ないのがもったいない!」
その人を知りたいと思ったら
小額でいいので支払う姿を見ることだと思っています。
お金が手元から離れる瞬間というのは
誰も隙が生まれますからね
美しい姿か それとも見たことのない醜い背中を
見ることになるのか。
ちょっとスリルがありますな。
限定について
子供の頃教わった 誰とでも仲良くしましょうというの教えは
ビジネスの世界では通用しませんね。
競合他社との差別化を図るのが マーケティングの基本であり
企業は 顧客の囲い込みをする為に やれ会員カードだの
ポイントカードだのと あの手この手を繰り出し仲間を増やしつつ
顧客を限定してきました。
しかし ITの象徴であるSUICAや携帯電話の登場が
このせっかく囲い込んだ会員制度の枠を打ち破ってしまいましたね。
本来の機能の他に 飛行機に乗れたり
コンビニで買い物が出来たりと より大きな枠で
コラボレーションが始まり新たな限定が始まっているようです。
田舎者の私としては もう勝手にオシ!と
ソッポを向くしかありませんな。
そう言えば 以前 東京メトロ東西線で早起きキャンペーン
というのをやっていましたね。
朝のラッシュを和らげることを目的で
早起き設定時間内に IC定期券を使って通勤・通学をすると
ポイントがたまり 50カウントでポイント2000ポイントか
ギフトカード1000円分がもらえるというものです。
東京近県のラッシュは半端ではありませんですからね
特に東西線は混む事で有名な地下鉄ですから
利用客も早起きをするだけでポイントが溜まりますし
東西線としてもラッシュの軽減が図れますから
一挙両得ということで 話題になっておりました。
やはり お金に関わる限定というキーワードは
情報化社会の進化に伴って ますます いろいろなサービスが
生まれるてくるんでしょうね。
Twitter なんかを使った 限定サービスなんていうのも
ドンドン登場してくるんでしょうね。
引き続き限定について
大きな輪を描きながら広がっている
限定をキーワードにしたサービスに対して
全く反対にあるのが実際に人が集まる限定ですね。
こちらは ますます小さな輪になってゆくのではないかと考えています。
人の集いというのは 知恵と情報を持つ人が中心となって
そこに気の合う仲間が集り 知恵と情報を交換する目的で
輪が出来上がってゆくのでしょうが そこには仲間同士が
いい意味で ライバル意識がないと成立しません。
高い志をもって「お互いが高め合うことの出来るネットワーク」を目指す
仲間が集うということですね。
その時の条件は
ひとりひとりが自立していることなんですな。
そこで「自分の描くネットワーク」について
考えてみると面白いかもしれませんね。
ちょと寄り道ですが
人に好かれるヒトはほぼ間違いなく聞き上手と言われていますが
人というのは基本的にお喋りですから 聞き上手な方とお会いしますと
ついつい自分の持っている情報を惜しみなく出してしまうものです。
聞き上手だと 労少なくして貴重な情報を入手することが出来る
ということかもしれませんな。
これまた不思議なんですが
あの人の前では なぜかたくさん喋ったなと思った時は
間違いなくその人のことを とってもいい人と思っているんですね。
人に好かれるような人になりたかったら
人の話に耳を傾ければいいということなのかもしれませんね。
限定という意味を 自分なりにしっかりと味わってみるのは
良いかもしれませんね。
サバを読む
「お客様からの要望なんです」
「お客様はこうおっしゃっています」から始まり
「A社は当社の重要顧客ですから出荷は優先して下さい」
といった会話が営業部の中で交わされているものです。
営業担当者ならば
誰でも自分の担当顧客の注文を優先させたいので
上司を交えた営業担当者同士で
社内資源の分捕り合いが繰り広げられ
最後は声の大きい奴が勝つなんていうことになるものです
売上予算に追いまくられている営業マンは
お客様を人質にして 「顧客の言っていることだ」と
サバを読んで出したオーダーは 社内外の生産体制を狂わせ
営業担当者の首を絞め さらには経営の圧迫へと
つながっているものです。
このスパイラルを簡単に乗り越えた企業も多いと思いますが
社内に負の資産を抱え込んでしまったまま
この不況に突入された企業も おられるのではないでしょうか。
どうも日本の企業というのは
精神論を振りかざすマネージャーや経営者が多く
訪問件数を目標に掲げ 全ての顧客に最高のサポートを求め
日々の業務を100%こなし さらに予算を達成をしろと
努力と根性を求める傾向にあります。
しかし 社内のリソースは限られており
精神論をかざすだけではなく
デッドストックやトラブルを極力回避し
現状のヒト モノ カネで最高の利益を生み出す仕組みを
構築してゆかなければならないと思うわけですが
もっと言うなら 今回の不景気は 教えてくれたんですね
ヒトを大切にしない企業は 生き残れないということを・・・
顧客が仕掛けるサバ
今月売れ行きの良かった商品の発注を
小売店Aが通常より多く受けたとすると
小売店Aから多く発注を受けた卸商社Bは
A社でこれだけ受注しているのであれば
他の小売店も同様の受注を抱えることになるに違いないとなり
早急に予定より多めに発注することにしようということになります。
卸商社Bはメーカーに対して
さらに予定以上のオーダーを出すことになるのです。
メーカーは 急激に増えた注文に対応する為に生産体制を強化し
需要に対応するわけです。
こうしてオーバーフロー気味に構築された供給体制は
必ずどこかで需要止まりとなり破綻をきたします。
慌てた小売店Aは「来月分のオーダーはキャンセルにします」と
申し入れると 強気で発注していた卸商社Bも慌ててキャンセルを
入れますから工場はパニックです。
これは 良くある新古品が大量に出回るスキームですね。
このような現象を「フォレスター効果」と言うようですが
顧客が機会損失を怖れるばかりにサバを読むことではじまる
大きな「オーダーのうねり」とでも言えますでしょうか
最近は かなりシビアに受発注が取り交わされているようですので
フォレスター効果の話はあまり聞きませんが
中小企業にとっては この「オーダーのうねり」に巻き込まれたら
大変なことになるわけですね。
営業における うまい話には注意せなあかんわけです。
昔 会社を立ち上げたばかりの頃
突然 PCのオーダーが入ってきたりしていました
その単位は 100台単位でしてね 現金で払うから
調達して欲しい
市場から 特定のモデルが消えてしまったんだ ・・・ なんてね
これって 「フォレスター効果」の影響ではなくてね
単純なサギなんですがね この問い合わせの臭さが
分かるようになるまでに多くの経験が必要なんですね。
営業って面白いですね。